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report:Yumiko Okubo | |||||||||||
【DATA】 登った日 2003/1/19(日) お天気 曇りのち雨 メンバー 9名 山の高さ 1212.5m 登った高さ 562.5m 行動時間 約5時間 |
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My foods * 昼 ピザトースト、コーヒー |
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朝作ったピザトーストをアルミホイルに包んで持っていく。 頂上で温めようと思っていたのに、フライパンを忘れたため冷たいまま頬張るハメに。 しかも風が強くて、コーヒーのお湯もなかなか沸かない。次回から風除けホイルは必携ー! |
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登り初めは、やっぱり裾広がりの富士山がどおぉーんと見えるところでしょう!と選んだのは、私も初めての金時山。「からっぽクラブ」募集の段階から、何となく私の頭には候補にあがっていたのだけど、このクラブはみんなが主体的に参加することが条件なので、メンバーにも富士山の見える山のアイディアを募集してみることに。三浦半島や鎌倉アルプスなどいろいろな意見が出たけど、結局、週間天気予報もよいようだし、観光協会にたずねたところ雪もないというので、司書教諭という素敵なお仕事をなさっているミホさんも提案してくれた金時山に決定ー! ところが、日にちが近づくにつれ、どうも天気が思わしくない感じ。曇りのち雨で、ひょっとして雪かも。初心者ばかりなので雨なら中止ということになっていたけど、とりあえず現地に行って、登れるところまで登ってみよう、そんな臨機応変な対応もこれから山登りをする上で役に立つだろうということで、予定どおり決行。そのかわりドタキャンOKとしたので、かぜ気味の4人が欠席して9人に。天利さん、ゆみ太郎さん、Saiさん、よこさん、次回はご一緒できるといいね! それにしても、中高年パワーのすごいこと。いかにも降りそうな曇天なのに、小田急線はザックを背負った年配の方たちでいっぱい。待ち合わせの箱根湯本駅にもグループさんがいて、バスもルートも一緒の模様。負けてはならじと、バス停で自己紹介をし合ったあと私たちも元気にバスに乗り込む。 |
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なんとなく空も明るいようだし、どおぉんと富士山は無理にしても、登っている間は保ちそうだな、と内心ホッとする。それに、みんなの服装が予想以上にしっかりしているし、聞いてみたところほとんどの子がちゃぁんと地図を持ってきている。これなら安心安心♪ |
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(左)金時手鞠石を持ち上げる!? (右)ヒマラヤでこういうところがあると、必ずたき火のあとがあるのだ |
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金時神社で登山の安全を祈願したあと、いよいよ山道へ。小学校の時に登ったことがあるというエミさんに先頭に行ってもらうことにして(これがあとでキョーコさんと間違えていたことが判明。エミさん、ごめんね)、まん中に一番経験がありそうなミホさん、最後に私という順番。 |
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途中、金太郎が蹴落としたという手鞠石や、山姥と根城にしていたという宿り石で写真を撮りながら、けっこういいペースで登る。少し早いかな、と思ったけど、このくらいの距離なら問題なし。登りの疲労は下りで出るので、頂上まで2〜3時間以上の山で、途中で休憩をはさむくらいの距離になったら、もう少しペースを落とそうね。 金時神社から山頂までの道は、さすが国立公園の特別保護地区(参考HP)だけあって、とってもよく整備されている。途中いくつも、地元校による道しるべがあったし、登山道の土を雨で流出させないために、道を横切るようにして設置された木の枠も、今まで見たことがないくらい立派で、よく手入れされている。 |
みんなが補助につかんで、 つるつるになった木。 |
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登山者はけっこうたくさんいて、おそろいのムートンジャケットを着たおしゃれな親子や、野球のユニフォームを着て拡声器とトランシーバーを持った監督風のおじさんも。思ったとおり、若い女性のグループは目立ったようで、「若い人のエネルギーをもらわなくっちゃ」などとたくさんの方に声をかけられる。 明神ガ岳へ延びる気持ちのよさそうな尾根を分けてから上の急登は、ぬかるんでべちゃべちゃだったけど、みんななかなかバランスよく歩いている。そろそろ頂上かなと思っていたら、なにやら前の方から歓声が。ひょっとして・・・、と胸をわくわくさせながらみんなに続くと、なんと目の前にどおぉんとでっかい富士山の勇姿が。 冬も含めて何度も富士山に登ったことがあるけれど、この天気で富士山が裾野からばっちり拝めるなんて信じられない。なんだか狐につままれたような気持ちになる。頂上に着いて初めて目に飛び込んでくるなんて、なんという心憎い演出。まるで、初めて集まった私たちを祝福してくれているかのよう。これは「からっぽクラブ」、幸先がいいぞ! |
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お弁当箱に入っているからあげや卵焼きが、なんとも新鮮!(T_T) ウルウル |
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大はしゃぎで富士山をバックに写真を撮ろうと並んでいたら、乙女峠方面から登ってきたおじさんが「ダメだ、ダメだ、そんなんじゃ」と言いながら割り込んできた。ひえぇと思っていたら、「ここで写真を撮るなら、コレを持たなきゃ!」と傍らにあったマサカリを手渡してくれる。なんだ、びっくりした。シャッターを押してくれるというので、私も私もと何台もカメラを渡したら、しまいには「もう勘弁してくれよー」と金時茶屋の中へ入っていった。 二つ玉低気圧が近づいているせいかかなりの風で、持っている衣類をみんな着ても体感温度はどんどん下がっていく。低山とはいえやっぱり冬山。それでもがんばって外のベンチに9人並んで食事をとっていると、さっきのおじさんが出てきて、「みんな20代?全員独身でしょ?」などと延々と話しかけてくる。(引き際をわきまえろよな〜)と内心思いながら無言でいたら、察したのか、「見たところ、アレが親分かい?」と言われてしまった。ったく〜! あんまり寒いので、予定より早く下山を開始。登りのにぎやかさとはうって変わって、乙女峠方面はあんまり人に出会わない。おまけに、山の肩の辺りは北側に道がとってあって、ちょっと凍りぎみ。御殿場方面では風が獣のような唸り声をあげている。なかなか手強いけど、こんな緊張感を味わえるのも冬山ならでは。慎重にゆっくり下っていくと、持参した軽アイゼンを出すまでもなく次第に傾斜は緩やかに。みんないい経験をしたね。 |
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上空から見た箱根界隈。外輪山がくっきり!(クリックすると大きくなります) |
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多少のアップダウンを越え、仙石原方面を眺めながら尾根道を行くと、まもなく乙女峠に到着。ここは十字路になっていて、まっすぐ行けば長尾峠へ、右に行けば御殿場方面。「どっち?」と不安そうな顔で聞くエミさんに、つい「こっち」って教えてしまったけど、口出しするべきではなかったなと少し反省。そうは言っても、まもなく乙女茶屋のおじさんが出てきて、「乙女口はこっちだよ」と教えてくれちゃったけど。 とりあえず今回は一番メジャーなルートを選んだけど、長尾峠方面や明神ヶ岳方面もカヤトの道で気持ちよさそうなので行ってみたいな。実は、金時山は箱根外輪山の最高峰。つまり、箱根山を中心に標高1,000mくらいの山がリング状につながっているのだ。そう、だから頂上に露出していた岩も溶岩なのだ。もっと体力がついたら、力試しに箱根外輪山をぐるぅっとひとまわりしてみてもおもしろいかも。かなりハードだけど、長谷川カップ志望のナナさん、いつか一緒にいかが? 最後は、この辺の山裾によくある針葉樹林帯をぬけて(でも、よく手入れされていた)、乙女口に到着。温泉のある仙石原文化センターバス停まで側道を歩いていると、ぽつぽつと雨が。まるで私たちが山を下りるのを待っててくれたみたい!箱根のにごり湯を堪能したあと外に出てみると、本降りになっていた。あまりのラッキーさに感嘆しながらも、心地よい疲れから小田原行きのバスの中でみーんなぐっすり眠り込んだのでした。(おわり) |
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ホテルマウントビュー箱根のロビーにて。 |