西穂高岳(にしほだかだけ)

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report:day1&2 Nana Mukoyama
day3 Sayaka Arai
photo: Yumiko Okubo
Miho Igarahi
【DATA】
登った日  2003/8/10(日)
お天気   台風一過
メンバー  Miho, Nana, Yuri, Sayaka, Yumiko
行動時間  8時間30分
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■アプローチ 新穂高温泉より新穂高ロープウェイ

■ルート■
6:20第2ロープウェイ乗車⇒6:55三等三角点栗尾発⇒8:00西穂山荘着⇒9:12独標着⇒10:45西穂高岳山頂着⇒11:25西穂高岳山頂発⇒14:14西穂山荘着⇒15:30ロープウェイ乗り場着


■お泊まり■ 新穂高温泉*クマのロッジ(8,000円)


からっぽ夏合宿*8月8・9日編

〓前泊組のやるせない2日間〓

【山小屋泊】まで出世する予定だった真夏のウキウキからっぽクラブ山行。
今回は、日帰り登山から大出世!

舞台はなんと!北アルプス!新穂高から双六岳を目指してザックかついで歩きまくるぞおお!!
われらカラッポの乙女たち(!?)は、み〜んな、この夏のイベントを待ち焦がれておりました!!!

日程は、8月9日&10日の2日間。
実は、今回のプラン、歩く距離も多く、小屋泊まり山行も初めてなメンバーがほとんど!

プランや、持ち物などの準備に窮して暑気払いも兼ねてミーティングまで催した【からっぽクラブ】!
予定のあうメンバー同士でお買い物ツアーに行った後、
道具の感触を掴みに近隣の山を歩いて慣らすこともしました。

山の初心者集団【からっぽクラブ】としては非常に綿密に計画&準備をしたつもりでありました!!!!

  リュックを新調したメンバーあり、
  初めての【からっぽクラブ】のために登山靴を買ったばかりだというのに
  登山専門店での最適なアドバイスとあつらえたような履き心地に魅せられ
  登山靴を購入してしまうメンバーもあり!
  
  最新の極小ヘッドランプをポケットにしのばせて
  万が一の時のためにツエルトなんかもリュックの底に!!
  気分はすっかり山の人!!

とにもかくにも、【からっぽクラブ】の面々は、
「どおか晴れますよ〜に・・・!」、と願い続け、
北アルプスのお花畑の中にいる自分たちを夢見て日々を過ごしていたのです。
  
頭に浮かぶのは、雲上の楽園!!
 ♪ハイキング〜♪ハイキング〜♪ヤッホー♪ヤッホー♪  

だがしかし!!(駄菓子菓子!!)
そーれなのに。。。それなのに。。。どーして?どーして!?

今回は、8/8&8/9に、見事〜〜に日本列島に台風が到来!!
待望の北アルプス登山が台風10号とバッティングしてしまいました。

からっぽクラブに雨はつきものとはいえ・・・
とうとう台風と出くわしてしまうなんて、すごすぎます・・・・・

 うぐうぐ。はうはう。(←泣き笑い)

からっぽクラブ、天気の受難は続くのですね・・・・・・・・・。

  からっぽのみなさん!!
  8月初旬、台風情報に沸くニュースを見て、
  何度ココロの中で叫んだことでしょう!?

  「神様の〜〜〜
        いぢわるぅぅぅっっっ〜〜〜〜〜!!」

こうして・・・・台風と同時に、夏合宿の日がやってまいりました。
夏合宿決行8月9日の前日、日付は8月8日金曜日。

このとき、すでに台風10号の接近&上陸は確実でした。
からっぽメンバーは、9日の早朝、新宿からの夜行バスに乗って新穂高に来るメンバーと、
前日の8日に現地入りして前泊するメンバーに分かれました。

・・・思えば、ここが運命!?の別れ道だったのです・・・・
今回DAY1&DAY2のレポート担当のわたくしは、のんびり前泊組のメンバーでした。

台風到来とはいえ、上陸を明日に控えた東京は嵐の前のしずけさ・・・
自分でも「台風が来る明日は登れないだろうな・・・」と思っていたのですが
とにかく現地に向かわなくては・・・と、何故か登れない可能性の方が高いのに、
なんの疑いもなしに「山登り」をするために、自宅を出てしまったわたくしでありました。

そんな中・・・・・・・・・、松本行きのスーパーあずさに乗るために新宿駅に向かう途中、
前泊組のメンバーだった天利さんより 《棄権》 の連絡が入りました。

今回の台風10号は、暴風域も広大だったので天利さんの判断はとても賢明だったと思います。
こういうときは、行動することよりも、「やめる」決断をする方が
勇気がいることではないかな〜とこのとき思いました。

あきらめる潔さがある天利さん!さすが、粋な江戸っ子です。
今回、まことにもっておそれいりました。

一方、「行っても登れない」という予感を胸に抱きつつも、天利さんを除いた前泊組の4人、
美穂さん・さやかちゃん・ゆりちゃん・ワタシ(なな)の4人は
新宿発 特急 スーパーあずさ に乗ってとりあえず、現地まで行きました。

わたしたちは山を甘く見すぎていたのでしょうか・・・・・・・・・。
この山行後、各自の反省の発表において、さまざまな意見が交わされましたが、

とにかく!!4人は、松本まで来てしまったのでもう予定通りに動くしかありません!
ロッジで由美子さんと合流するために、松本駅からバスで新穂高温泉まで濃飛バスに乗りました。

途中、上高地や平湯温泉などを経由して、新穂高温泉へとバスは進みます。
いいな〜〜。長野!!!山はやっぱり素敵です!!!

うつらうつらと眠りこける間に、バスは山中を走りぬけ、
終点の新穂高温泉の手前のバス停「山のホテル前」で下車すると、
白山・白川郷などをたずねていた、すっかり旅人モードな由美子さんが笑顔で迎えてくださいました!

先にロッジについていた由美子さんは、
今回の宿泊先(停滞地!?)、【くまのロッジ】のヨッシーさんと二人で
ボルボでお迎えに来て、待ち構えてくださっていたのでした!!

知らない土地で、知っている人に出迎えてもらえるのはうれしーですね〜〜〜。

そんなこんなで、台風到来の中、鼻息荒く現地入りしたわたしたちではありましたが、
結局、この前泊地 【くまのロッジ】 に、二日間、お泊りして台風をやり過ごすことになりました。

初日の夕食後、【からっぽ緊急会議】も開いたあと、
夜行バス組のメンバーからバス運休のニュースが入りました。

【くまのロッジ】!!!ブラボーなお宿ですよ〜〜〜!!!
オーナーファミリーがまず、すてき!山&スキーの達人でクマっぽいパパ!
ただものではないオーラを漂わせる料理の達人ママ、
のびやかなココロそのままの笑顔がキュートな姉弟!!
スタッフの女の子も若くてかわいくて元気!

お迎えに来てくれたヨッシーさんは、厨房担当&民族楽器の奏者で、
夜のBARタイムに、アボリジニーの楽器「ディジリ・ドゥ」を使い、
なんともいえない音の響きを奏でてくれました。

アボリジニの楽器!!わたしたちの中にある原始のココロをゆさぶるような感じでした。
なんだろう、あの感じ・・・・・・・・・・・・・・。きもちよかったな〜〜〜〜〜。

ごはんもすばらしいです!!
飛騨牛の陶板焼き!岩魚の塩焼き!!玄米ごはん!!!エトセトラエトセトラ!!!!
朝は、【朴葉みそ】が、食欲をそそってくれました。

停滞してしまい、連泊となってしまった次の日の夕食メニューには、
シチュー仕立の陶板焼き、虹鱒のホイル焼き、
ぶどうの葉っぱ、姫たけのこなど、山の幸の天ぷら、猪肉入りの煮物に、
な〜〜〜〜〜んと!尺イワナのお造りまで用意してくださったのです!!!

泣かせる気遣いをこれでもかっっ!!!、と見せてくださいましたヨーーーー
【クマのロッジ】はワザモノです!!!
【クマのロッジ】のみなさま、ほんとうにありがとうございました!!!

この停滞の二日間、卓球をしたり、温泉に入ったり、本を読みふけったり、トランプしたり!!
ハードな登山のつもりが、ゆったり・まったりなペンションライフを
満喫してしまったからっぽメンバーでありました。
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からっぽ夏合宿*8月10日編


台風の影響で、み〜んな楽しみにしていた双六岳&小屋泊まりは断念。
結局日帰り山行っぽくなってしまったけれど、
台風一過の日曜日、西穂高岳→上高地or焼岳登頂を目指すこととなりました。

朝起きて、ロープウェイに乗ってる間もずーーっと霧。
でも、きっとお天気は回復すると信じてました。

霧の中にお日さまが顔をだすと、太陽の光と霧に含まれている水分が反射して、
すご〜くキラキラしていて、いつまでもみていたい気持ちになりました。

歩き始めてからも、見上げる度に違う景色が目の前に広がって、
すご〜〜〜く気持ちが美味しくなりました。

木立の中で、光の当たっている場所とそうでない場所との対比も、
すご〜〜く、綺麗でした。

まわりの景色に心身共に洗われる想い。
それとともに?私はだんだん頭がいた〜くなりました。

前々日に、高山病の話を聞いていて、我慢しても、かえって周りに迷惑をかけてしまうことを
感じていたので、あまりよくならない頭痛の事をゆみこさんにレポートしました。。

呼吸法を指導され、実践してもなかなかよくなりません…。
最終的にザックの調整をしてもらってから、すっごく呼吸が楽になりました。

後から思えば、ザックのひもの締め過ぎで、うまく肺が拡張してなかったようです…。
ちょっとしたことが山では命取りになる、と実感した出来事でした。

私が苦しんでる間、眼下には雲海が広がっているスポットもあったのですが、
自分の事に必死で、それどころではありませんでした。

西穂山荘に着く頃には体調も大分楽になりました。
あ〜〜〜、御心配&御迷惑をおかけして、ほんとにすみませんでしたm(__)m

山荘での眺めも素晴らしく、ほんとにほっと一息つけました。
山荘で皆と相談して、西穂高岳を目指すこととなりました。

山荘を出発してから、山頂までの道のり、長かった…。
始めての岩山で、ほんとにスリル満点でした。

自分にとっての難所は、行きは、岩が冷たくて、そのひんやり感で筋肉も縮んでしまう。
そんな状態で足幅を広げないと乗り切れない場所で、足がつりそうな思いをしながら、
一歩足を踏み出すことでした。

恐かったけれど、乗り切れた時にはほんとにホッとして。
恐かった。。。なのに、不思議な事に二度としたくない、とは思わなかった……。

なかなか辿り着かない山頂だったけれど、行く途中には何機かヘリコプターにも出会えて、
空の青さとヘリの色のコントラストが絶妙でした。
必死にヘリの人に手を振っていたら、振り返してくれたみたいです。\(^^)

ようやく山頂到着!いろーんな山を目にできて、ほんとに楽しかった!
山頂では色んな匂いが漂ってて、美味しそうでした☆

なんだか名前も分からぬかわいい鳥も、
えさがほしかったのか、目の前をウロウロ動き回ってました。

槍ガ岳を見たかったけれど、てっぺんしか見えず……。
しばらく雲が切れるのを待ってみたのですが、残念ながら対面できず、諦めて下山しました。

(その後15分程して雲はきれいに晴れて、まさに絶景だったそうです……。
しかも山頂に取材ヘリらしきものまで飛んで行きました。ちょっと悔しかったナ〜〜〜)

下山は、山頂からすぐに私にとっては恐いポイントがやってきました。
次の足をどこに下ろしたらいいのか分からなくて、ほんと泣き出しそうなくらい恐かった……。

でも誰が下ろしてくれるわけでもないので、もう一回冷静になって挑んでみると
、なんとかクリアできました。

岩と向き合って降りるのが恐かったのですが、その下り方だけでは限界があることを実感して、
その後はできるだけ岩と向き合って降りるように心掛けました。

それにしても岩場でのゆりちゃんの声かけに何度励まされたことか!
やっぱりクライマーですね〜!(&ゆりちゃんの明るいキャラもあると思うけれど!)
ほんと、頼もしかった!恐怖心を取り払ってくれてましたよ〜。

予定していた上高地行きは、西穂山荘に戻った時点でギリギリのタイム。
コースタイム通りに下山したとして、ようやく最終電車に間に合う時間でした。

メンバーの意見をだしあって、ロープウェイへ戻ることにしました。
コースタイム通りに降りれて、若干最終バスまで余裕はある時間でしたが、
ロープウェイは非常に混んでおり、最終バスにすべりこみセーフ!!でした。

その後バスを乗り継いで、無事松本駅到着。
各々着替えたり、お土産買ったりした後に、駅で夕食。

みほさんの英語力に助けられ、お店の人からビールを一杯御馳走になる、
という美味しい結末が待ってました。

駅前のお店は、値段が安いのにほんとに美味しくて、
みんな大満足でお店を後にしました。

電車の中では、ななさんのとったビデオを一人一人鑑賞し、
宿や山の思い出を改めて噛み締めた一時でした☆

帰り道、素敵なお月様にも出会えて、きっとみんな
おなかも気持ちも大満足だったことでしょう(^o^)

今回は小屋止まりはダメだったけれど、
是非また企画して、実行できるといいな〜〜〜と思ってます。

下山時はあまり景色を楽しむ余裕はなかったけれど、
私としてはひとつひとつ岩山を越えて行くのが、なんとなく楽しく思えました。

あの瞬間は目の前の岩を越えるのに必死だったけれど、
今日常の生活に戻ってみると、
あの瞬間はとても贅沢な時間で、楽しかったのだ、ということを、改めて感じさせられます。

なんだか時が経てば経つ程、凄い楽しかったんだな〜〜とじわじわと感じさせられます。
また、早く山の中に身を置きたいですぅーーー(笑)

おしまい。             さやか
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